全国最年少防災士が行く!③此花区(8/25)

 大阪市内各区の町の様子から災害リスクを見つけ、備えにつなげる連載です。 

 第3回は此花区を訪問し、前田昌則区長にお話を伺いました。 


 【此花区の特徴】 

・人口66,198人、世帯数30,314、面積19.25㎢(平成27年国勢調査)

・此花区は大阪市の中部西端に位置し、市内で一番広い。

・北は淀川、南は安治川にはさまれている。

・区の西側は埋立地で、舞洲と夢洲がある。

・区名の由来は古今集におさめられている和歌「難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今は春べと咲くやこの花」にちなんでいる。


【此花区の災害リスク】

・淀川の河口にあるので多くの中洲があったが江戸時代に新田開発が進み、広い土地ができた。そういう場所は開発した人の名前のついた地名が多い。

・人々が住んでいる場所の大半が海抜マイナス地域である

・区外からの交通手段の多くが橋や高架道路であるため、発災後に職員の人が区役所へ集合するための経路の確保が難しい。昼間より夜間の発災への対策が必要。


【旭区の災害対策】

・大阪で最も大きな区であるが大半の人が区の東側1/3に住んでいる。その辺りは海抜マイナス1.5~2mであり、海抜マイナス地域では南海トラフを震源とする巨大地震が発生すると113分後に4.1mの津波が到達する(海抜マイナス地域なので6m相当)と想定されている。

・津波到達時の危険回避のため区内にある建物に津波避難ビル(3階建て以上の建物)の指定を進めている。

・災害時の連絡と情報収集の手段として地域に防災無線90台を配備している。

(参考)東日本大震災による被害のうち、92.5%が溺死。圧死は4.4%。


【防災のために小学生ができること】 

・区内の小学校では地震の後津波が発生することを想定して避難訓練をしている。防災サバイバルゲームは区内全8つの小学校で全ての6年生が参加している。

・地震と津波の両方から自分の命を守るため津波避難ビルの場所を確認しておいたり、非常リュックの中身を確かめる。


 【インタビューを終えて】 

・大阪市の中心部とは違って南海トラフ地震の後2時間以内に発生するといわれている津波から身を守る必要があり、そのための対策に力を入れていると感じた。

・此花区にはアミューズメントパークもあり、区外から多くの人が来る場所なので災害が起きた場合の安全な避難の方法をもっと伝えていきたいと思った。


前田区長、中山課長、ありがとうございました。    


わたし×防災を科学する IxBosai Laboratory(アイビーラボ)

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