大阪市内各区の町の様子から災害リスクを見つけ、備えにつなげる連載です。
第4回は東住吉区を訪問し、上田正敏区長、徳本副区長にお話を伺いました。
【東住吉区の特徴】
・人口126,299人、世帯数57,797、面積9.75㎢(平成27年国勢調査)
・東住吉区は大阪市の中部に位置し、南端は大和川に面している(一部大和川の南側にも区の土地がある)
・区内には広大な長居公園(65.7ha)があり、市民の憩いの場、地元サッカークラブの公式スタジアム、国際的なスポーツ大会、人気アーティストのコンサートなど多くの人が集まる場となっている。
【東住吉区の災害リスク】
・大和川、平野川の氾濫や台風などの大雨による内水氾濫のリスクがある。
・長居公園や長居スタジアム(最大47,816人)に区外からも大勢の人がやって来る。最寄りの交通機関(JR、地下鉄)がマヒすると帰宅困難者が大量に発生する。
・駒川商店街にはたくさんのお店があり、買い物の人で賑わっている。近くを流れる駒川には何箇所も橋がついている。
・木造の住宅地が多く、建物が倒壊することにより避難経路がふさがれたり、火災が発生するとあっという間に燃え広がり大火災の恐れがある。
【東住吉区の災害対策】
・区長さんは天王寺区にある災害用住宅で暮らしている。災害が起きると東住吉区役所まで自転車で向かうように準備している。(20〜25分かかる)職員の人もそれぞれ分担が決まっている。
・川の氾濫による被害の可能性が高いので、地震だけでなく台風や大雨の時も対策が必要。水防組合の方と協力しながら川の見守りなどをしている。
・大和川が氾濫する前に避難情報を発信する必要がある。上流の柏原市の計測地点で水深が4.7mになったら『避難準備・ 高齢者等避難開始』を出し、5.3mになったら『避難勧告』、6.8mになったら『避難指示(緊急)』を出すと決められている。
【防災のために小学生ができること】
・自分の命は自分で守る、次に家族は大丈夫か確認。
・日頃から非常リュックの中身を点検して、いつ避難しても役立つようにしておく。
・ハザードマップや避難訓練で言われる被害予想だけを信じるのではなく、災害時には予想できないことが起きるかもしれないと考えておく。
【インタビューを終えて】
・駒川商店街は南北と東西の商店街があり、両側にお店がたくさんあった。地震が起きた時にアーケードが落下したり、お店のガラスケースが倒れたりすると危険だと思った。区外から買い物に来ている人も多いと思うのでどこに逃げたらいいかすぐわかるように案内があったら安心して買い物を楽しむことができそうだと思った。
・また、駒川の両側に住宅が密集していて電柱や電線が張り巡らされていた。地震で電柱が倒れた時に電線が避難経路をふさいだり感電したりしないよう気をつけないといけないと思った。
上田区長、徳本副区長、齋藤課長、西井係長、ありがとうございました。
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